LAGRANGE COMMON / EARTH–MOON L5 / 2280
惑星から離れて、
都市そのものを回す。
月でも火星でもない場所に、16万人の人工重力都市が回っている。重力、昼夜、地形、生態系を設計し、惑星を出発地として選べる移住が始まった。
2280年の都市へ ↓A CITY THAT CARRIES ITS OWN GROUND
BEYOND PLANETARY GROUND
月は都市をつくり、火星は自治をつくった。
軌道居住地は、地面そのものをつくる。
ラグランジュ・コモンは、宇宙船を大きくしたものではない。回転する居住面、非回転の物流軸、放射線遮蔽、水と土の備蓄、都市交通を一体で更新し続ける人工の土地だ。
ここでは重力も自然条件ではなく公共インフラになる。月育ち、火星育ち、地球育ちの身体が、それぞれ暮らせる場所と移行期間を選ぶ。
01 / CITY FORM
回る居住面と、
回らない港を分ける。
人が暮らす外周と、船が接続する中心軸を分離し、移動と保守を止めずに都市を回す。
円筒外周の居住面はゆっくり回転し、住宅、学校、農地、公園に0.9Gの人工重力をつくる。中心軸はほぼ無重量のまま、貨物船、燃料、建設材を受け入れる。
回転部と非回転部の間には複数の乗換ハブがあり、一つを保守しても別経路が使える。都市の直径より、回転を止めずに部品を交換できる構造が重要になる。
- 居住人口
- 160,000
- 居住面半径
- 2.4 km
- 回転速度
- 0.61 rpm
- 軸上港
- 6ドック
02 / GRAVITY
重力は一種類ではない。
身体に合わせて、移る場所を選ぶ。
外周の0.9Gから中心軸の微小重力まで、半径方向の移動が重力の選択になる。
地球から来た人は外周で暮らし、月や火星から来た人は中間重力区で数か月かけて身体を慣らす。診療所と運動施設は複数の半径に置かれ、同じ都市の中で回復段階を変えられる。
低重力は娯楽区だけに隔離しない。製造、物流、スポーツ、育児、介護の設計条件として扱い、どの重力帯にも日常生活を成立させる。
- 市街地
- 0.9 G
- 移行区
- 0.3–0.7 G
- 中心軸
- 微小重力
- 標準順応
- 120日
03 / LANDSCAPE
空も地形も人工物。
だから、公共財として守る。
光、土、水、風、眺望を装飾ではなく、健康と都市生活を支える共有インフラにする。
昼光ミラーは24時間の明暗をつくり、季節は農業区と文化行事に合わせて緩やかに変わる。空の青さは大気散乱と内壁の光学面で生まれ、遠景には反対側の街と農地が弧を描く。
公園の土は、月と小惑星の鉱物へ地球圏の有機物を長く混ぜて育てた都市資産だ。水辺、樹木、昆虫、微生物は景観ではなく、修復され続ける生態系として管理する。
- 明暗周期
- 24時間
- 表土
- 平均1.8 m
- 開放水面
- 22 ha
- 生態系管理
- 12流域単位
05 / MIGRATION
移住先は惑星だけではない。
重力と社会を選ぶ時代になる。
地球、月、火星から来る人が、身体条件、仕事、家族、文化に合う居住地を選ぶ。
ラグランジュ・コモンへの移住は片道の出発ではない。月面都市、地球軌道、火星便が定期的につながり、学期、仕事、介護、治療に合わせて複数の世界を移る人もいる。
出生地だけで市民性を決めず、居住年数と参加によって市民権を得る。重力環境が違っても、教育記録、医療履歴、資格を持ち運べる共通制度が移住を支える。
- 年間転入
- 18,000人
- 主要出発地
- 地球・月・火星
- 市民権
- 居住+参加
- 共通記録
- 教育・医療・資格
06 / CIVIC CHARTER
土地を所有するのではない。
回り続ける条件を共同で持つ。
構造、重力、空気、光、生態系は、売買だけでは扱えない都市の共通基盤になる。
外壁の保守、回転速度、人口上限、農地転用は、個別街区だけで決められない。構造安全院、市民評議会、流域組合が互いに記録を公開し、長期変更には複数世代の影響評価を求める。
ラグランジュ・コモンは完成形ではない。次の居住円筒をつくる材料、失敗、制度、人材を送り出す最初の母都市だ。宇宙への移住は、ここから特別な任務ではなくなる。
- 最高規約
- 居住地コモンズ憲章
- 人口上限
- 構造・生態系で連動
- 長期判断
- 世代影響評価
- 次期建設
- LC–02 / 2294
SELECTABLE ERAS
月から火星へ。
火星から、惑星の外へ。
SPACE:COLONY / 2280

